勧誘目標の導き方

勧誘目標設定の目的

勧誘の目標ってどう作ってますか?

・部員が30人だから1人が1人を勧誘して30人が目標です。

・夏の新人戦に単独で出たいので15人欲しいです。

etc.

 

勧誘の目標は一年間のスパンで考えて出しても、その数字には意味が無いのでご注意を。

中長期的な目標を達成するための重要なファクターが勧誘です。

勧誘を目的にしてはならない、勧誘は手段。

あくまでも大きな目標を達成するためのアプローチのひとつとしてリクルートを行うわけで、そのことを念頭に置いて目標を設定する必要があるわけです。

 

目標の導出

中長期的なプランから導出するのが王道。

来年、再来年、更に翌年の目標は?

実際のところ、各年の具体的な戦力は?

じゃぁ、今年は何人くらい獲得して、どう育成すれば来年・再来年の目標達成に近付けますか?

 

こういったアプローチで目標を算出できてると、勧誘と育成をきちんと戦略的に捉えることが出来る。

何も考えずに30人入れる!って言ってるチームは例え30人獲得出来てもその後の育成が繋がらない。

 

何をするにしても目標から逆算。これが全ての戦略のベース。

 

ちなみに自分が他大学の相談に乗ってた時は、4年後のATに何人に1人の逸材が何人欲しいか、MFは?LGは?って感じでざっくり切りながら目標設定してました。

シミュレーションゲーム感覚で。今までに、これだけ入ってこう育った、だから今年はこれだけ入れて、4年間でこう育てる。今年のリクルートが成功したら来年はこれくらい獲得してこう育てる。みたいな。基本的に皮算用だけど。

 

ただコーチしてた中村学園は、残念ながら毎年男子が120人前後しか入部して来ないから、そういった考えよりも、120人全員にきちんと漏れなくアプローチして出来るだけ多く入れよう。って感じに落ち着いたけど。

練習をする意味

練習の目的

恐らく学生ラクロスチームにおいて、「僕達は練習はしません。」なんてチームは皆無であろう。多くの大学では活動の多数を占めるのは練習である。
そんな練習で大切なことは、「獲得したいスキル」と「 意識するポイント」を明確にすること。 そしてポイントに沿った反省を行うこと。


さて、 そもそもなんのためにこんなにも練習に時間を割くのだろうか?
もちろんその理由は非常にシンプルで、「上手くなるため」なはずだ。


だが、僕はコーチをしていてしばしば練習後に選手やスタッフに聞くことがある
「今日は何が出来るようになりましたか?」

この問いに「Yes」が返ってくることはそう多くない。
そもそも1日の練習でそんなにスキルアップなんてしませんよ、という声もあるかもしれないが
ではそのスパンが今週なら?今月は?
どうだろうか
目標達成まで何回の練習があって、どれほどのスキルアップをどれだけのスパンで実施していくのか
もちろんそこに細かな計画を建てることは無意味である。
が、「今日は何が出来るようになりましたか?」 の問いに答えられない練習をしているようではそれもまた無意味である。
まぁ、体力がつくことくらいの意味はあるかな。

 

全てのメニューで大切にしたいこと

毎回の練習で何かを得るためにはどういう姿勢で練習に臨むのが効果的だろうか、
大切なことは3つ
・獲得したいスキル
・意識するポイント
・ポイントに沿った反省


「獲得したいスキル」とは、この練習を通じてどんなプレーが出来るようになりたいか? ということだ。
ここが明確になってない練習は「 試合のつもりで練習に取り組め!」 とどれだけ激を飛ばされても不可能である。 だってメニューの取組が試合でのプレーに繋がってないのだもの。
逆にこのビジョンをしっかり持ってさえいれば、例えストレッチであろうとも試合を意識して取り組めるのだ、 いや、これほんとに。

 


そして、一番大切な「意識するポイント」について
これは練習中に何を意識しますか?ということ。
これにはタブーがいくつかある
1つは「多数設定する」こと。
プレーしながら意識出来ることなんて1つか2つがいいとこ。 いくら大切なことだとしても、 意識するポイントが3つも4つもあってはそれは1つも無いのとなんら変わりはないのだ。


2つ目は「~をしない(or減らす)」こと。
パスミス減らす!みたいなね。
まず、「~しない」 といった類のポイントを設定するとチャレンジが出来ない。 練習で大切なことはチャレンジし、その失敗から学ぶことである。 ~ しない系のポイントが設定されるとチャレンジに対して萎縮してしまう。
どうしてもそれを設定したいのなら「スローの精度を上げる」 等のチャレンジングなポイントにすべきだ。


3つ目は「出来ないことや結果をポイントとして設定すること」こと。
引き捕りが出来ない子に「引き捕り意識して!!」 って言っても意識なんて出来ない。だって、そもそも出来ないんだもの。先程の例であげた「スローの精度をあげる」これもそういう点ではポイント設定としては不適だろう。
ポイント設定において大切なことは、「意識すれば出来ること」 を設定することだ。
キャッチの瞬間クロスを立てて!や、面を向けて!等の
「やれ!」 と指示されれば必ず出来ることを意識するポイントに設定することがポイント設定のコツ。 もちろんこれはチームや個々人のレベルである程度差は出てくるの だが。。。
結果をポイントに設定することも同様に無意味である。
何かを意識して取り組んだ先に結果が生まれるのだ。 ありがちなのは「シュート決定率を意識しよう!」みたいな。
決定率を意識させて決定率があがるなら指導者は必要ないし、練習だってちょっとでいい。 だよね?

 

反省

さて、獲得したいスキルは各練習で毎回固定だが、 意識するポイントは同じ練習メニューでもターム毎に多岐にわたり変化する。
その変化を戦略的に行う根拠は「反省」である。


意識するポイントを設定して練習に取り組んだ結果、 どうだったかを反省により分析する。次の練習ではそれを踏まえたポイントを設定することで、目標とするスキルを獲得するわけである。
これが練習のあるべき姿だと僕は思っている。


この反省で大切なことは「 意識するポイントに関連した反省を出す」ことである。
ポジション取りのポイントを設定してグラボの練習をしたのであれば、その後のスクープやパスキャの反省を出しては意味が無いのである 。

それはこの練習とは関係無い話だ。

 


ダラダラとまとまりが無く、 締まりもない文章を書くのは僕の瑕疵なのだが
忘備録なので練習についてはこんな感じで

目標達成への計画

計画とは

 

目標を設定し、その目標達成に向かうための共通の姿勢を明確にしたら、あとはそれを達成する計画を立てるだけ。

ただ計画の立て方を分かって無い人が多い。


スゴくシンプル、最終的に倒すべき相手を想定して、 そこに勝つ作戦を立てる。これが目標達成の計画。


12,1月 体力
2,3月 基礎
4,5,6月 パス、ショット
7月 1on1
8月 組織(6on6)
9月 組織(10on10)
10月 弱点克服月間

↑少なくともこれは計画ではない。

 

 


計画を辞書で引くと
「 事を行うにあたり、 その方法や手順などをあらかじめ考えること。また、その案。 もくろみ。プラン。」とある。
「方法や手順」が大事なのだよ、計画には。


じゃぁ目標を設定したら次は何をするか?
それは目標達成の方法を考えること
いわゆる「俺達のラクロス!」ってヤツね


まずは何をすべきか?

 

目標達成の姿を具体的にする

賛否あるけれども、まずやるべきだと思っていることは「 スカウティング」。
最終順位の目標を達成するには仮想の最終戦とその対戦相手がいるわけで
そこに勝つことを目標達成と置き換えて考える。


その仮想最終戦での対戦相手を一年かけて倒す、その作戦を考えるわけですから


例えば地区優勝が目標なら、 今年ファイナルで対戦することになりそうなチームはどこか?
そのチームは今年どんなラクロスをしてたか、 何故そのチームは上の大会では負けたのか、来年はどう修正しそうか、どんな信念を持っていて、ストロングポイント・ ウィークポイントはなんなのかetc.
こうやって分析・想定して、
じゃぁ自分達はどんなストロングポイントがあって、 ウィークポイントがあるのか
その上でどう弱点を克服して強味を伸ばして成長し、目標達成を掛けた試合で戦うべきか。
こうやってやりたいラクロスが決まってくる。
リーグ戦の戦い方も決まるし、 そしたらいつまでにどうなってなきゃいけないかが見えてくる。
こうやって目標達成までの道のりを逆算的に見える化することが、 計画を立てるということだと思う。


あとはやりたいラクロスについて、 そうやって皆に必要性を持って伝えることが出来れば
やるべきことなんて明確になるし、
チーム全員が納得感を持って、いい熱量で取り組めるわけです。

(だからこそ目標の設定は非常に大切。適当に設定した目標への計画なんて、誰も熱意を持って実行出来ない。)


そうじゃないと幹部以外の部員はただ練習をやらされることにしかならないからね。

 

 

スローガン

スローガンの意義

スローガンについて、最近多くのチームが設定しているけれども、その意義や目的をきちんと理解しているチームは少ないように感じる。


マチュアスポーツチームにおけるスローガンとは「 チーム共通の目標へ向かう姿勢を表す言葉」であり、決してキャッチコピーであってはならないと思う。うまいこと言ったと悦に入るだけのようなスローガンではチームを力強く前進させていくことは難しい。

 

Change

さて、そんな重要なスローガンに置いて、 よく耳にするタイプのワードがある。
「Change」や「変革」といった類のものだ。
ちなみにチームスローガンとしてこれらを用いる場合は、注意が必要である。


チームとは代々の積み重ねで作っていくものだ。 その積み重ねの中でチームカラーが育まれ、当然そのチームカラーにはストロングポイントやウィークポイントが潜んでいる。
チーム運営で大切なことは、ストロングポイントを伸ばしてウィークポイントを克服すること。あるいはストロングポイントを存分に活かし、ウィークポイントの影響が小さくなる戦略をとることである。


だが、「Change」 と言う単語は過去の積み重ねを安易に否定し兼ねない。
これまで勝てなかった原因を過去の諸先輩方のチーム方針・運営に責任転嫁し、全く別の方針を打ち出せばあたかも良い結果が生まれるかのように錯覚しているようでは歴史を繰り返すだけである。
・速いラクロスを目指したチームがポゼッションラクロスを目指す
・ゾーン主体のチームがマンツーマンに切り替える
・2on2ラクロスだったオフェンスが、パスゲームを構築しようとする
当然やろうとしていることが昨年とは異なるから、出来なかったことが出来るようになるものである。が、昨年までストロングポイントとして持っていた部分が鳴りを潜めるのもまた当然である。
するとどうなるか、2,3年後のチームスローガンが、また「 Change」になるのだ。
チームとしては前進することなく、 ある一点を軸にひたすらピボットするだけで、時間をイタズラに浪費してしまう。


「Change」が難しい理由は他にもある。
それは日々良い方向に「Change」 していくことが単純に当たり前だからだ。


4年生や幹部に求められるものと、 ただの3年生に求められるものは全く異なっている。3年生が4年生になり「昨年までの自分達のままじゃダメだ! 変わらなければならない!!」こう感じるのは至極当然である。
だが最上級生が引退し、全員の学年がひとつあがるタイミングで、「変わらなければならない」のは全ラクロッサー共通である。皆に求められるものが変わるからだ。
そんな当たり前をただ単にチームスローガンに掲げたところでチームはまとまらないし、効果的なチームワークは発揮されない。これでは他のチームより成長することは難しい。

 

ベクトル

では、それでも「Change」 の必要性を感じるチームはどうするべきか?
それはベクトルを示すことで簡単に解決される。
「どう変わりたいのか?」「変わった後どうありたいのか?」 これらを考え、導き出された答。前述したように、 その答に向かう姿勢を言語化したものこそが「スローガン」である。


チーム全員が同じ姿勢でゴールへ向かう、 その姿勢について明確な共通認識を持つ。 それこそがスローガンを設定する価値であり、目的である。

理念と目標

理念

目標決めるにあたって、まずすることは理念を再確認すること。これが何に置いても第一歩。個人的にチーム理念は「組織の存在意義」 ってので腹落ちしてます。
「僕達のチームが存在する理由は○○です。」って言えるのがチーム理念。
これは基本的に不可侵で、これを変える時は本当に大きな大きな組織変革を実施するとき、チームとして根本的に生まれ変わる時くらいじゃないかな 。

 

目標設定 

で、この理念をベースにいくつか目標が作られていく。要するに目標ってのは、理念を具体的に体現した、 そのあるべき姿ってわけ。
だから目標ってのは1つでなくてもいいし、 最終順位に限る必要もない。
集客目標やリクルート目標、地域貢献目標だったり、 財政的な目標があってもいいよね。
ただし目標は必須。 それは目標があるから何をすべきか考えることが出来るから。
漠然と強くなりたい、ってだけでやってても「え、 じゃぁまず何する?」ってなるし、今後の計画も「とりあえず」 でしか決められない。戦略的運営が出来なくなるからね。

 

余談

・・・ところで理念が無い組織って何を根拠に目標決めてるのだろうか? 四年生の好き嫌い?主将のエゴ?

目標の案がいくつか出たとして、 その採用の判断基準は理念に沿ってるかどうか、じゃないのかな?
(と言うより本質的には順番が逆で、 理念があるからその理念の具体的なあるべき姿が目標として存在してるわけだけども。。。)

忘備録

動機

ラクロスと出会ったのが2009年の4月

これまで9回のシーズンを選手・コーチ・審判と様々な形で経験させてもらって、

色々と得られたものがあったのだけれど、家族が出来るとさすがに毎週第一線に立つことは出来なくなったと感じる。

 

でもやっぱりコーチって楽しかったし、何か機会があれば今後もまた関わることもあるかもしれないから

これまでに学んだことを忘備録的に残しておくことにしようかな、と。

 

経歴

9年間もラクロスやってたくらいだから、華やかな経歴くらいあればいいのだけろうけれど

振り返ると本当に何も持ってなく

一年生の頃はMFをやってみるけど左手でクレードルすることが出来ず、

二年生では同期にGがいなかったから、左手使わなくてもいいし、とGへ転向し

三年生ではサブゴーリーとして一応ベンチ入りするも出番は無く

四年生の時には三年生の後輩に正ゴーリーを委ね2年連続サブゴーリーをつとめた、そんな4年間。

もちろんユースとかとも縁は無かった。

 

でも一応九州制覇を目標に本気で取り組んだ最後の1年間で思うことは大きくて(達成は叶わなかった)

何も成し遂げないままラクロスから離れる選択肢を選べず

当時FPJ(新歓プロジェクト)で関わってた、新規チーム立ち上げを目指してた中村学園大学のコーチを12年の冬から18年の夏までさせてもらうことになりました。

 

当初は新4年が1名、新3年が2名、新2年が5名で翌年のリーグ参戦を目指してるチームで

まぁ、なんとか翌年には無事リーグ参戦出来て、そこから試行錯誤しながら徐々に徐々に戦えるチームに成長したかな、と。

 

このコーチとしての6年間で学んだことをとりあえず形にでもしてみようかな、三日坊主になるかもだけど